News Letterニュースレター

2019/07/31

カイオムニュースレター（Vol.1）

当社パイプライン関連情報のご紹介【BMAA】

【BMAA】新潟大学から論文発表「損傷回復初期の末梢神経再生に寄与」

2019年4月、国立大学法人新潟大学が当社の抗セマフォリン3A抗体を用いて実施した研究成果に関する論文がScientific Reports誌に掲載されました。

セマフォリン3Aは神経が正常に伸びるためのガイド役であることが明らかにされていますが、神経再生に関わる役割はいまだ解明されていません。

そのため、この研究では神経損傷直後における末梢神経再生に対するセマフォリン3Aの作用を調べるために行われました。

論文では、マウスを用いた試験において、下歯槽神経の切断（親不知を抜歯したときに起こることがある神経切断）直後に中枢側の部位にセマフォリン3Aの発現が認められたこと、これを当社の抗セマフォリン3A抗体で阻害することによって傷害部位の神経再生が促されたこと（図）が報告されています。

＜抗セマフォリン3A抗体を投与したマウスにおける神経細胞の比較＞

この結果は、損傷初期段階における神経再生の過程においてセマフォリン３Aが関与していることを明らかにした最初の報告です。

 

“Semaphorin 3A Inhibits Nerve Regeneration During Early Stage after Inferior Alveolar Nerve Transection”, Nature

https://www.nature.com/articles/s41598-018-37819-6